矯正治療を成功させるために
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1期治療、2期治療という考え方 その2
また2期治療開始のタイミングにも少し考えなくてはならない問題があります。早すぎても困る場合がありますし、遅い場合ももう少し早くやっておきたかったなという場合があります。これは完全に患者さんの状態に依存し、そのタイミングを見極めるのも矯正歯科医の仕事と思います。
2期治療を6歳臼歯まで揃った段階で始める場合と12歳臼歯が揃うまで待つ場合のふたつのパターンがあると私は考えていますが、それはその子の骨格の状態、でこぼこの程度などによって異なります。大方の場合、12歳臼歯が出るまで待つことで、手遅れになってしまうということはありませんが、特に上顎前突の患者さんで1期治療で下顎の成長が充分引き出せなかった場合は、12歳臼歯がはえるまで待たずに行うということもあります。
逆に面長な顔立ちの場合は治療中の臼歯(奥歯)のコントロールがより必要になるので、下顎の12歳臼歯が出るまで待つということを提案することもあります。しかし、近年は12歳臼歯がはえるのが遅い子ども(高校になっても生えない)も少なくなく、レントゲンで12歳臼歯が普通に生えそうかどうかというめどをつけておくことも重要です。
受け口のお子さんの場合は2期治療の開始は急がないことが大切です。一期治療で受け口が改善しても女の子では小学校高学年くらい、男の子では中学校くらいの身長がぐんぐんのびる時期に下顎が伸びてきてまた受け口が再発してしまう場合があります。もし、2期治療を始めた後に背がどんどん伸び始めると、背の伸びが止まるまで治療が終了しないということにもなりかねません。通常は1年に10cm程度背が伸びる時期がありますので、数ヶ月おきの来院のたびに身長を測り、この時期を超えたことを確認して2期治療にうつるというのが受け口の患者さんでは一般的です。